大阪新四十八願所_第44番_宗念寺
トップページ >大阪新四十八願所寺院一覧 >第44番・宗念寺
大阪新四十八願所阿弥陀巡礼 / 第44番「宗念寺」
寺院・諸堂来歴
- 文禄5年(1596)信誉宗念上人が創建した。当初は現在の西区江之子島にあったが、家康の都市計画により現在地に移転したと伝えられる。
- 昭和20年(1945)大阪大空襲で山門以外のすべての堂宇を焼失した。
- 昭和45年(1970)本堂等を再建した。
- 空襲の火難を免れた総欅造(そうけやきづくり)の山門は、創建当初の建築と推測される。門を飾る乳唄はきわめて希少性が高い。
本尊
- 本尊阿弥陀仏像は左手を上にする「左上の弥陀」で全国的にも稀な阿弥陀仏である。作者・制作年代ともに不明だが、鎌倉後期の作と推測されている。空襲時、当時住職が境内の池に本尊を浸し類焼を防いだが、このときの腐食により手足と光背を失った。昭和45年(1970)本堂再建とともに修復を終えた。平成21年(2009)大阪市有形文化財に指定された。
宝物・墓石・行事など
- 薬問屋で財をなした吉野壽齋、絵師西渠の墓がある。
- 7月中旬境内の池に白い蓮の花が一面に咲く。樹齢400年と推定される黒鉄黐(くろがねもち)の巨木がある。
第44願 「具足徳本の願」(ぐそくとくほんのがん)
もし我れ仏を得たらんに、他方国土の諸もろの菩薩衆、我が名字を聞きて、歓喜踊躍して、菩薩の行を修し、徳本を具足せん。もししからずんば、正覚を取らじ。
(もしわれほとけをえたらんに、たほうこくどのもろもろのぼさつしゅう、わがみょうじをききて、かんぎゆやくして、ぼさつのぎょうをしゅし、とくほんをぐそくせん。もししからずんば、しょうがくをとらじ。)
【大意】
他の浄土の菩薩達が、私の名前を聞いたならば、躍り上がるほど喜んで、菩薩の修行を修し、功徳を具えることになりますように。
和歌
つとめこし 六(むつ)のはらみつ まどかにも みちてや月の ひかりそふらん
【訳】
〔極楽で〕修すべき六波羅蜜(ろっぱらみつ)〔の修行〕を成就したならば、それはあたかも満月の光が自分に寄り添っているようであることよ。