大阪新四十八願所_第38番_九應寺
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大阪新四十八願所阿弥陀巡礼 / 第38番「九應寺」
寺院・諸堂来歴
- 慶長18年(1613)宗誉荘厳上人が創建した。
- 昭和20年(1945)大阪大空襲で堂宇のすべてを焼失した。戦後建立した仮本堂・庫裏(くり)を基盤に増改築を行い伽藍の整備をすすめるが、現在も復興の途上にある。
- なお、旧「大坂四十八箇寺阿弥陀巡礼」の創設には当山の淳誉霊哲上人が深く関与した。
本尊
- 本尊阿弥陀仏像は身の丈3尺にあまる大きな座像である。大阪大空襲のおり、当時の住職が火の粉を浴びつつ持ち出した際の焦げ跡がいまも両肩に残る。
- 恵心僧都(えしんそうず)源信作と伝えられ、平安後期から鎌倉初期にかけての作と推測される。
宝物・墓石・行事など
- 戦災前は船場界隈の商家の檀徒が多かったが、現在は大半が離散している。
- 年中行事として春秋の彼岸会・盂蘭盆施餓鬼会などをいとなむ。
第38願 「衣服随念の願」(えぶくずいねんのがん)
もし我れ仏を得たらんに、国中の人天、衣服を得んと欲せば、念に随ってすなわち至らん。仏の所讃のごとくなる応法の妙服、自然に身にあらん。もし裁縫擣染浣濯することあらば、正覚を取らじ。
(もしわれほとけをえたらんに、こくちゅうのにんでん、えぶくをえんとほっせば、ねんにしたがってすなわちいたらん。ほとけのしょさんのごとくなるおうぼうのみょうぶく、じねんにみにあらん。もしさいぶとうぜんかんじょくすることあらば、しょうがくをとらじ。)
【大意】
私の浄土の人(にん)・天人が、衣服を得ようとすれば、仏の教えに基づく素晴らしい衣服が、誰かによって準備されるのではなく、いつの間にか身にまとわれていますように。
和歌
たちぬふも たかねをからで から衣(ごろも)たもとゆたかに かさねてぞきる
【訳】
〔極楽では〕布を裁(た)って着物を縫いたてるにも、刃物を使わないで素晴らしい着物を仕立てることができる。〔その着物の〕袂(たもと)を〔立派な衣装のように〕十分に重ねて着たいものよ。