大阪新四十八願所_第46番_浄國寺
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大阪新四十八願所阿弥陀巡礼 / 第46番「浄國寺」
寺院・諸堂来歴
- 永禄3年(1560)寂蓮社円誉上人が創建した。明治期にいたるまでの大坂の名所旧跡・時事・風俗などを記した『浪華百事談』に「順慶町通りより御堂筋の西を浄國寺町と呼べり」と述べることからして、もとは西区新町に所在したと推測される。
- 昭和20年(1945)の大阪大空襲に際して寺域に焼夷弾を受けるものの、本尊や伽藍に甚大な被害はなかった。
- 境内に不運を幸運に導くという「まんなおし地蔵」、雨を止ませる「雨止(あめやみ)地蔵」があり近隣の崇敬を集めてきた。
本尊
- 本尊阿弥陀仏像は平成30 年の大阪市教育委員会の調査により、作者は不明であるが鎌倉期から室町前期の作であると報告があった。説法印といわれる独特の印を結ぶ仏像は、浄土宗寺院でもきわめて希少性が高い。
宝物・墓石・行事など
- 円光大師法然上人の御分骨御廟と伝わる碑がある。他に大師護持と伝わる鉦鈷(しょうこ)・名号(みょうごう)も所蔵する。西鶴がその作品に取り上げた新町の遊女夕霧太夫の墓、江戸中期の浮世絵師松川半山の墓がある。
- 年中行事として修正会(しゅしょうえ)・春秋の彼岸会・地蔵盆・十夜会などをいとなむ。
第46願 「随意聞法の願」(ずいいもんぽうのがん)
もし我れ仏を得たらんに、国中の菩薩、その志願に随って、聞かんと欲する所の法、自然に聞くことを得ん。もししからずんば、正覚を取らじ。
(もしわれほとけをえたらんに、こくちゅうのぼさつ、そのしがんにしたがって、きかんとほっするところのほう、じねんにきくことをえん。もししからずんば、しょうがくをとらじ。)
【大意】
私の浄土の菩薩たちは、自分が聞きたい教えを、自然に聴くことになりますように。
和歌
なく鳥も ながるる水も きく人の 心にのりの こゑをそへつつ
【訳】
〔極楽では〕鳥の鳴く声も、流れる水の音も、それを聞いている人の心に、〔阿弥陀仏の〕説法の声を添えつつ〔伝わってくることよ〕。